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貸し会議室の運営者様向け情報

会議室に適した照度とは?照明が人間に与える影響をご紹介

2021/1/1

会議室に適した照度とは?照明が人間に与える影響をご紹介
貸し会議室を運営するためには、常に設備が万全の状態で貸し出す必要がありますが、意外と照明について十分に配慮された施設は意外と多くないようです。一部の照明が故障して、そのまま放置された設備などは論外ですが、細かい文字を読むのに苦労したり、長時間居ると疲れてしまう会議室も存在します。この様な場合、照明に問題がある事も少なくありません。照明は人によって感じ方が大きく異なりますが、照度という単位を使えば、客観的な観点から照明について考える事ができるでしょう。

~照度の定義とは?~

照度とは照明などの明るさを数値化したもので、単位にルクスやフォトが用いられます。照度と同じく光を表す輝度がありますが、照度が光源によって照らされた面の明るさの度合いを表現するのに対して、輝度はある点からどの位の光が発せられているのかを表すものです。照度は部屋や机の上の明るさを表すのに使用し、輝度はパソコンのディスプレイなどの明るさを表すのに使いますので、会議室を管理する際には照度を基準として考える様にして下さい。

~照明が人間に与える影響~

照度で表される室内の光は、人間に大きな影響を与えます。同じ場所でも照明の加減だけで、居心地がよく感じたり、居心地が悪く感じる事もあるでしょう。これは、人工的に照明が作り出される前に、太陽や月の光だけを頼りに生活していた時の名残だとされています。人間は何十万年も、明るい日中に動物の狩りや植物の採集などをして、暗くると眠るという生活のサイクルを繰り返しました。その結果、人口の照明を使うようになった現代でも、光に対する本能的な反応で、感情や行動がコントロールされているのです。

より詳しい人間に対する照明の影響は、オフィスの照明について詳しく研究されています。オフィスでは、小さな文字でも間違いなく読めて、パソコンも良く見えるようにと、室内の隅々まで真っ白に照明が設置されています。確かに、照明が暗いために資料やパソコンなどが良く見えずに仕事に支障が出るのは問題ですが、真っ白な蛍光灯の照明に目が痛くなって、段々頭痛や体の疲れを感じる人もいるでしょう。蛍光灯の光は短時間集中して行う細かい事務作業などには適していますが、長時間真っ白な照明下にいると疲労を感じるのは自然な事です。ただ照明を明るくするのではなく、作業内容などに応じた照度を用いなくてはなりません。これは、オフィスだけの問題ではなく、会議室の照明についても同様です。
また、照度だけではなく、天井・壁・床への照明の当て方次第で、室内の第一印象が大きく変わる事を理解して下さい。同じ部屋でも照明の使い方によって、次の様に印象が変わります。

  • ・照明で天井だけを強調すると、開放的な印象を与えられる
  • ・照明で壁だけを強調すると、実際によりも奥行きがある様に感じられる
  • ・照明で床だけを強調すると、非日常的な高級感を演出できる
  • ・照明で天井と壁を強調すると、室内をより広く見せる効果がある
  • ・照明で壁と床を強調すると、天井の暗さが引き立つので重量感を演出できる
  • ・照明で天井・壁・床をバランス良く照らすと、部屋全体が柔らかい空間となる

会議室内を、どの様に参加者に感じてもらいたいのかを考えて、天井・壁・床を照明で強調する様にしましょう。

~会議室に適した照度とは?~

では、実際に会議室内の照度は、どの様にすれば良いかというと、日本工業規格JISが定めた事務所の照度基準(JIS Z9110)が参考になるでしょう。この規格は、空間や作業毎に必要な明るさが異なるので、それぞれの状況に応じた照度を具体的に示して、安全で快適な視環境を構築するのが目的です。事務所の照度基準(JIS Z9110)では、

  • ・細かい視作業を行う事務所、営業室、設計室などは照度750~1500ルクス
  • ・会議室、印刷室、電子計算機室などは照度300~750ルクス
  • ・集会室、応接室、待合室、食堂などは照度200~500ルクス

が推奨されています。この規格は特定の作業に対して必要な照度を示していますので、細かい作業をする際になどは、部屋全体を同じ照度にする必要はありません。細かい作業を行う机上だけを、定められた照度にするだけで十分です。

但し、このJIS規格の事務所の照度基準は、国内における工業標準化を目的とした国家規格ですが、規格に外れた照明設備を法律などで取り締まるものではないので、推奨照度に足りなかったり明る過ぎるからといって、無理に照明設備を改善する必要はありません。しかし、貸し会議室を運営する以上は、事務所の照度基準に基づいて、利用者が快適に過ごせる環境を整える必要があります。照明に配慮せずに貸し会議室を運営していると、次第に利用者が減って収益が悪化してしまうでしょうから、JIS Z9110の内容を理解して、用途に応じた照明設備を整える様にしましょう。

一般的な会議を行う場合は照度300~750ルクス、細かい文字を読んだり書いたり試験会場として使用する場合は750~1500ルクス、ただ人が集まるだけの集会では200~500ルクスでも十分かも知れません。特に試験会場として、貸し会議室を使用する際は、注意を要します。適切な照度の照明を用いないと受験者に過度のストレスを与えてしまうので、照明の管理には十分な配慮をする様にしましょう。また、会議に参加する人も大多数が老齢者であれば、加齢に伴う網膜への影響も考慮して、少し照度を上げた方が良いでしょう。こうした、会議室の用途や参加者の事を考えて、適切な照度に調節する事が大切です。多くの貸し会議室では、照度について十分な配慮がされていませんので、用途に適した照度に調節をすれば、大きな差別化を図る事が可能となります。

派手なディスプレイや人目を引く設備などで、貸し会議室の利用者を集める事も大切ですが、会議室本来の使い易さや居心地の良さを追求するために、会議室の照度についても良く検討するようにして下さい。大きな注目を集める会議室でも、居心地の良くない設備では次第に客足が遠のいていってしまうでしょう。長期的に貸し会議室から安定した収益を得るには、会議室としての基本的な機能が利用者から評価されなくてはなりません。

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