貸し会議室を借りたときの勘定科目はどうなる?
2021/2/26

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「セミナーを開催する!」といったときに費用の内訳や計上する勘定科目について悩んでしまうことはないでしょうか。セミナーを開催するために借りた貸し会議室の勘定科目は、会議費でしょうか?それとも賃借料や研修費でしょうか?貸し会議室の利用の仕方や支払い内容によっても異なるため、適切に会計処理を行うためには、基本的な知識が必要となります。ここでは、貸し会議室の費用をどのように処理すればよいのか、勘定科目を中心に解説いたします。

勘定科目とは

勘定科目とは、業務で発生した費用や収益、資産や負債の増減などを記帳する際に使う、振り分け名称のことです。確定申告などをする際に、会社のお金がどのように入ってきたのか、またどのように出ていったのかが、誰が見ても分かるようにするために必要です。

企業の取引は、「資産」「負債」「純資産」「収益」「費用」の5つのグループに分類されます。さらに、「費用」に分類されるものには、仕入高・外注費・通信費・水道光熱費などがあります。これが勘定科目です。「収入」に関しては事業所得や雑収入などしかないのに対して、「費用」に関しては項目が細かく分かれています。このように、この5つのグループを分類して管理しなければなりません。

5つのグループの勘定科目の例

  【資産】・・・現金、商品、土地、建物、権利など
  【負債】・・・買掛金、借入金など
  【純資産】・・・資本金、元入金など
  【収益】・・・事業による売上など
  【費用】・・・仕入高、外注費、通信費、水道光熱費など

勘定科目は法律で「〇〇にかかる費用は研修費」などと定められているわけではないので、
各企業のルールで会計処理や経営管理のしやすさを考慮して自由に設定することができます。

たとえば、「費用」のなかには「販売管理費」という勘定科目があり、これをさらに細分化すると「交際費」や「消耗品費」などの勘定科目があります。

貸し会議室のレンタル費用の勘定科目は利用目的で決める

勘定科目を決めるときは、「何に支出したか」ではなく「何のために支出したか」で分けます。「貸し会議室利用料」と1つの科目にまとめるのではなく、利用目的に応じて振り分けましょう。

会議をする目的で貸し会議室を使用した場合の使用料は、『会議費』となります。
また会議でのコーヒーや弁当代などの飲食代も『会議費』です。

社員や従業員の教育研修目的で貸し会議室などを使用した場合の使用料は、『研修費』となります。

新商品や新製品の展示会、あるいは自社サービスの説明会などの目的で貸し会議室を使用した場合の使用料は、『広告宣伝費』となります。

社員の懇親会や演芸会・運動会など専ら社員の福利厚生を目的として貸し会議室を使用した場合の使用料は、『福利厚生費』となります。

貸し会議室でセミナーを開催した時の勘定科目について

貸し会議室でセミナーを開催した時の勘定科目はどのように決めるのでしょう。
セミナー開催にかかる費用はさまざまです。下記がその一例です。

・司会、運営スタッフ、事務局スタッフの人件費
・集客費用
・講師への謝礼
・会場費
・録音や撮影ほか消耗品などの雑費
・配布物準備費
・当日の旅費や飲食費
・懇親会費

それぞれに勘定科目を決めていては大変で、分かりにくくなってしまいます。
当日、運営にかかる諸々の費用は「セミナー運営費」という勘定科目を作って処理するのが手っ取り早い方法です。その上で、配布物準備費や懇親会費など、内訳を記載すると今後の会計処理や経営管理がしやすくなります。
また社員に対してのセミナー開催の場合は『研修費』などの勘定科目でも良いでしょう。

 

では、セミナーに参加する時の費用はどのように勘定科目を決めるのでしょうか。
自分の事業に関係のある内容のセミナー費用は経費として計上できます。
計上できるか、計上できないかの判断基準は、「自分の業務や事業と関係があるかどうか」です。下記がセミナー参加費の内訳の一例になります。

セミナー受講料・・・研修費
教材費・・・新聞図書費(または研修費に合算)
旅費、宿泊費・・・旅費交通費
飲食費・・・交際費

貸し会議室をコワーキングスペースとして利用した時の
勘定科目について

次に、貸し会議室をコワーキングスペースとして利用した時の勘定科目について説明します。ポイントとなるのは、コワーキングスペースの契約形態です。
時間単位もしくは1日単位での利用なのか、月額契約での利用なのかによって、分類が変わります。

貸し会議室を時間単位・1日単位で利用する場合
いつもは会社または自宅で仕事をしていて、たまに貸し会議室をコワーキングスペースとして利用することもあるでしょう。毎日使うわけではない、さらに使ったとしても月に1・2回程度、数時間程度の使用だったときです。月に2,000円~1万円以下の費用であれば『賃借料』もしくは『会議費』にいれることが適切といえるでしょう。

貸し会議室を高い頻度で利用する場合
週2回以上もしくは毎日2時間ずつの使用など、コワーキングスペースを定期的に使用するなら、その使用料もある程度まとまった金額が必要となってきます。このような場合の勘定科目は「賃借料」として計上するのが適切です。

貸し会議室を月額契約で利用する場合
「使ってみたら予想以上に便利で仕事もはかどるから、思い切って毎月の契約に切り替えた」という場合もあるのではないでしょうか。この場合、毎月固定して料金が発生することになります。そのため利用料は『賃借料』もしくは『地代家賃』となります。

貸し会議室への交通費や印刷代について
貸し会議室で仕事するとなると、徒歩圏内で行ける場所以外は交通費が発生します。コワーキングスペースとして利用する貸し会議室までの交通費は『旅費交通費』として計上すると良いでしょう。
また多くの貸し会議室では、書類を印刷できる複合機も設置されており、有料で使うことが可能です。印刷代も忘れずに経費として計上しましょう。

勘定科目を決めたら継続的に使用する

勘定科目は自由に決めることができますが、一度決めたら年間を通じてそれを統一し、同じ科目で計上し続けることが大切です。ころころと科目を変えていては、年間に使った金額が比較しにくくなってしまいます。

このため、『セミナー運営費』とまとめても良いのですが、今まで使っていた勘定科目があるのであれば、経理の原則(継続性の原則)に従って、その勘定科目を使いましょう。

まとめ

貸し会議室で会議や研修、セミナーを開催するときには様々な費用がかかります。
またリモートワークの推進などで、貸し会議室をコワーキングスペースとして活用することもあるでしょう。
勘定科目を決めるのに正解はなく自由ではありますが、
次回の参考とするためにも、正しく仕訳を行い、勘定科目を決め、事業の経費としてきちんと記帳することが大切です。
勘定科目の書き方は、企業によっても異なりますので、
費用を計上する場合は、経理部の人や税理士などに聞いてみることをおすすめします。

 

 

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