会議でブレインストーミングを行うコツ
2021/3/3

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企画や新規サービスの立案、更には社内外の問題を解決する妙案を求めて・・・など、さまざまな場面で活用される「ブレスト(ブレインストーミング)」という会議手法。みなさんの職場でも一度はブレスト会議を行った経験があるのではないでしょうか。

アイデア出しの方法として広く知られるブレストですが、一方で経営学のいくつかの研究結果では、「アイデア出しのためにブレストを取り入れるのはむしろ効率が悪い」とい言われていることをご存知ですか?

これだけ活用されている会議手法であるにも拘わらず、 本当に効果的なブレストを行うには、いくつかの重要な注意点とコツがあるのです。

今回は、
・まず、ブレストってなに?
・ブレストに期待できる効果
・なぜ、むしろ効率が悪いと言われるのか
・ブレストの難しさに足を取られた失敗例
・ではどうすれば効果の高いブレストを行うことができるのか。ブレストの方法とコツ。
を考察していきます!

まず、ブレストってなに?

「ブレインストーミング(Brain Storming)」の略で、複数人で行うアイデア出しの会議手法のことです。たくさんの脳が集合して(Brain)、嵐のように(Storming)大量のアイデアを出そう!という意味です。

ブレストに期待できる効果

「三人寄れば文殊の知恵」という言葉があります。これは「特別に優れた者でなくとも、三人集まって話し合えばいいアイデアが生まれるものだ」という意味です。これをブレストの説明に使うのはブレストに少々失礼かもしれませんが、原理はそういうことです。

アイデア出しは質より量と言われますが、ブレストでは自ずからそれが達成されます。しかもそれらは違う人間が考えた、全く異なる感性から生まれたアイデア。多種多様なアイデアが提示され、共鳴し合い、ひとりでは思いつかなったような質の高いアイデアを生むことができる、これがブレスト会議の醍醐味です。

なぜ、むしろ効率が悪いと言われるのか

なぜ、アイデア出しのためのブレスト会議が、むしろアイデアを出すためには効率が悪いと言われるのでしょうか。
この類の実証研究として行われたのは、たとえば「ブレストするグループ」と「個々人で考え、最後にそれぞれのアイデアを突き合わせるグループ」に分かれアイデア出しを行うというものです。その結果、なんと後者の方が質の高いアイデアが揃ったのです。
その原因は以下のように考察されています。
まず、ブレスト会議を行うとどうしても周りの評価を気にして発言を躊躇してしまう。さらに、上司など目上の人が同席していると、萎縮したりその人に追随した意見を述べてしまうということも考えられます。
また、「アイデアは思いついてから1分が勝負!」などと言われるように、人はいいアイデアを思いついても、不思議なものですぐに忘れてしまうものです。凄まじいひらめきを得たその瞬間、ひとりで考え事をしていれば、そのひらめきを育てていくことができますが、ブレスト会議中は他人の話も聞かなければいけません。こうして、絶好のひらめきを見す見す手放すことにもなりかねないのです。

ブレストの難しさに足を取られた失敗例

・発言者が偏り、結局アイデアも偏ったものしか生まれない
ブレストをする上では参加者の人選は非常に重要です。全員が自由に発言できる場を作れるかは、最初の人選にかかっているといっても過言ではありません。

・参加者の集中力が低下していく
ブレストというのはアイデア出しの場、明確な答えがありません。ゴールのない議題について考え続けるには体力を要します。また、自分で考えるだけではなく、他人の意見も聞き、理解しなければいけません。聞きながら考えて、考えながら聞いて…。ついつい疲れが出て気が散ってしまうかもしれません。

・やりっぱなしで終わる
ブレストは複数人で行われ、短くおさめても1~2時間程度はかかります。ここで陥りがちになるのが、具体的にどういった行動をするのかまで結びつけずに終わってしまうということです。様々な意見が飛び交う中で、方向性が見えなくなってしまう。手段が目的化してしまう典型例です。

ではどうすれば効果の高いブレストを行うことができるのか

「アイデアをみんなで出し合って、もっといいアイデアを生み出そう!」
一見すると然程難しそうではないブレストですが、本当に効果的に行うのは意外と難しいことをおわかりいただけましたか?
ここからより効果の高いブレストを行うための進め方とコツを紹介していきます。

◆ブレスト会議の進め方

①進行役・参加者の選定
ブレストにおいて進行役は非常に重要です。発言しにくそうな人がいたり、批判的な意見も出る場を、いかにうまく回してどんなアイデアも歓迎される会議にできるかは進行役の腕の見せ所です。
また、ブレストの参加人数は3~10人程度が適切と言われています。ここで重要なのが、できるだけ異なる立場・考えの人を集めるということです。様々なバックグラウンドの人同士で意見を出し合うことで、ブレストの強みである「アイデアの共鳴」をさらに効果的にすることが期待できます。

②ルール・議題(テーマ)の確認
・他人の発言・アイデアを批判しない
アイデア出しは質より量です。良いアイデアも悪いアイデアもどんどん出すべきです。そんな中で、頑張って発言したことを否定されると、次の発言がしにくくなりますよね。それに、誰もがすぐに納得できるアイデアより、はじめはなんだか奇抜で受け入れ難いアイデアの方が、結果的にはいいアイデアだったりするものです。誰もが自由に発言できる雰囲気づくりを全員で協力して行うことが、ブレストで一番重要なポイントかもしれません。いちいち良し悪しを判断せず、拙かろうと粗かろうと、どんどんアイデアを出していきましょう。

・議題(テーマ)をホワイトボードなどに大きく書いておく
ブレスト会議はだらだらやっても効果は期待できませんが、そうはいっても1~2時間は必要です。たくさんの意見が飛び交う中で話が脱線しないよう、つねに議題を意識できる工夫をしましょう。

③実際アイデアを出してみる
アイデアを記録し、出し合って整理するために、よく使われるのが付箋です。貼ってはがせるので、例えば参加者の意見をグループ分けする際、あとから「やっぱりこの意見はこっちのグループだな」となったとき、移動が簡単にできるのです。
必ず付箋を使う必要はありませんが、“やりっぱなし“にならないためにも、必ず何らかの形で記録として残すようにしましょう。
アイデアについて話し合うときのコツは、誰かが話しているときになにか思いつたら、すぐにメモすることです。その人の話も聞き逃さないよう注意が必要ですが、折角のひらめきを忘れてしまわないよう、しっかりメモをとりましょう。

④出たアイデアを記録・整理・合体する
たくさん出たアイデアを、同じ系統にグループ化して整理・分析することはKJ法と呼ばれます。アイデアを分解したり、結合したり、他人の意見に乗っかったり、他人の意見をヒントになにか新しい発想を得たり、良しも悪しも受け入れて、アイデアの化学反応を起こしていきましょう。単なる思い付きが、他人の意見と合わさることで素晴らしいアイデアに昇華することもあるのです。

⑤会議をまとめる
議題にもよりますが、基本的にはブレスト会議中になにか結論を出そうとするのはご法度です。
一旦、仕切り直して、結論を出す場として別の会議を開くことをおすすめします。
また、もしブレストの議題が問題解決の類であれば、具体的な行動に落とし込むことをおろそかにしてはいけません。人は意識が変わっただけではなかなか行動できないものです。しかも意識というのは時間が経つと楽をする方向へ向いてしまいがちになります。「意識を高める」などといった気合いに頼らず、実際に、いつ誰が何をどうするかを明確にするところまでが重要です。

まとめ

今回はブレストについて、その効果や注意するべき点、うまく進めるコツを紹介しました。

準備段階で重要なのは、
・進行役・参加者の人選
・常に議題を意識できる工夫(ホワイトボードに書いておくなど)

会議中の注意点は、
・批判しない、悪いアイデアもどんどん出す
・アイデアは必ず記録する、ちょっとした思い付きもできるだけメモしておく
・アイデアの化学反応を起こす(分解、合体、乗っかり)
・その場で結論を出そうとしない

そして会議後の注意点は、
・やりっぱなしで終わらない(具体的な行動におとしこむ)

みなさんもこれらに気を付けて、是非効果を生み出すブレストを行ってください!

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